現時点での8世代におけるスカタンクの立ち位置
世代が変わり、スカタンクは続投されましたがスカタンクを取り巻く環境は大きく変化しました。
そのため、現時点でのスカタンクについて軽くまとめることとしました。
習得技の変化
ほとんどのポケモンがどくどくを没収されましたが、当然スカタンクは失っていません。毒タイプですから。
また、新規習得技として悪巧み、炎の渦、祟り目、スイープビンタ、ダメ押しが与えられました。特殊型がかなり強化されましたが所詮はC71、わざわざ採用する価値があるかについては何も言いません。
7世代で覚えなかったものの復活した技には穴を掘る、堪えるがあります。穴を掘るはダイアースによるDアップ、ダイマターン稼ぎとして活用方法の考えがいがある技なので非常にありがたい復活です。堪えるもダイマターン稼ぎ技として一考の価値ありです。
ダイマックスとの相性
一致技二つの効果はそれぞれ毒がCアップ、悪がDダウンと特殊に特化していますがやはり所詮はC7(ry
不一致で見ると唯一の格闘技である岩砕きの互換切りによるダイナックル使用不可が響きます。一応シャドークローはあるのでダイホロウは使えますが、そもそもAを挙げる手段が0という驚きの貧弱さを誇るため、物理型のダイマックスとの相性はさして良くないです。
バランスブレイカー級の強さを誇る飛行技は当然のようにありませんが、耐久補強の地面(穴を掘る)鋼(アイアンテール)は持っており、ダイフェアリー(じゃれつく)による状態異常カットは可能と受動的ダイマックスに欲しい技は多く揃っています。
役割対象の大量退場
前提として、これが7世代においてスカタンクが対等以上に戦えた相手となります。
詳しくはこちら
http://brocko.hatenablog.com/entry/2019/07/23/174421
有利の3体のうち2体は未登場、ギルガルドは種族値ナーフ+ボーナス技のどくどく没収を受けました。盾状態へのイカサマダメージの上昇こそ追い風なものの、キングシールド弱体化はイカサマがメインウェポンのスカタンクにとってほぼ無関係です。
やや有利な相手はロトムリザ以外全滅、しかもリザはメガからサンパワーへと変化したため有利ではなくなりました。おまけにロトムは悪巧みを習得して受けにくくなる始末、実質ここのポケモンは全滅です。
役割関係のなかった相手も4体しか残らず、クチートはメガを奪われたため残るは3体となりました。なお、ミミッキュの最速化が顕著なため、準速ミミッキュより速いことが売りだったHSヘドロスカタンクは死を迎えました。合掌。
新ポケモンへの有利不利
前世代のものと同様の形で環境に見られる新ポケモンや、大きく数を増やしたポケモンへの有利不利を軽くまとめました。
なお、この相性関係はこの型のスカタンクを使った上での感想です。型によって変動する相手もいるのでご注意ください。また、このスカタンクの後投げ性能は虚無に近いので基本的に対面を想定しています。
陽気 H4A148B36D84S236
実数値 179-132-92-x-92-147
イカサマ 毒突き じゃれつく 置き土産
調整意図
A じゃれつくでB4振りサザンドラが93.75%の乱数1発
S S+1最速ギャラドス抜き
HB 陽気Gヒヒダルマの氷柱落とし耐え、意地ドラパルトのダイドラグーン耐え
HD 控えめトゲキッスのダイジェット(フェアリー)耐え
有利
やや有利
役割関係なし
やや不利
不利
※H振りの毒みが型ならば完全有利
無理
※悪巧み特殊型ならば有利
…とまあ、お世辞にも刺さりがいいとは言えません。「単体では」。
最強の相方
前環境ではチョッキによる殴り合いに特化していたスカタンクですが、超高速の役割対象であるドラパルトの登場などによりスカーフを持つことになりました。それに伴い耐久が大幅に低下したため、後投げ性能を補うために相方として浮いているとんぼ返り持ちがほぼ必須となりました。
そんな中に毒悪と最も相性のいい鋼飛行複合、かつ回復技ととんぼ返りを両立できるアーマーガアが登場したものですからもはや相方はアーマーガア一択です。
その相性の良さを解説すべく、現在使用している相方のアーマーガアの型も紹介しておきます。
アーマーガア@ゴツゴツメット ミラーアーマー
呑気 HB252D4、S個体値0
実数値 205-107-172-x-106-64
ボディプレス 鉄壁 羽休め とんぼ返り
調整意図 物理耐久特化
アーマーガアについて詳しくはこちら
http://brocko.hatenablog.com/entry/2020/03/01/192036
スカーフを持ったスカタンクを先発、裏にアーマーガアを置くことで対処できる相手は非常に広く、強力なサイクル系選出となっています。
スカタンクが苦手な地面や受けポケ等の多くはアーマーガアで対処でき、アーマーガアを倒しにくるサザンドラパ等にはとんぼ返りからスカタンクを展開して狩ることができます。また、アーマーガアがミミッキュに対して打点がないため、遂行がゴツメダメージ頼りで非常に遅いのをスカタンクのイカサマによって実質的に補っていたりもします。
スカーフスカタンクの後投げ性能が虚無であっても活躍できるのはほぼアーマーガアのお陰、というレベルの依存度を誇る最高の相棒です。宗教上の理由でもない限りスカタンクを採用するならばこの型でなくともアーマーガアの採用を強く推奨します。
他のポケモンと比較した際の独自性
スカタンクが現環境においてどのような個性を確立しているのか、他の誰かで良くならないかを考えた際にまとめた情報を記しておきます
・置き土産を習得可能なポケモンのうち、ギャラドスより速くなおかつ一致技で弱点を突かれないのはスカタンクのみ(弱点を突かれるのはエルフーンダグトリオ)
・オーロンゲを除く悪タイプの中で最も高火力のじゃれつくを使える
・スカーフイカサマ+誘爆によってスカーフのウオノラゴン、パッチラゴンに対面から勝てる(じゃれつくを使えば二発で仕留められるが逃げられるかダイマされます。イカサマによってあくまでも「一発耐えるけど殴り勝てないポケモン」を演じましょう」)
最後に
ここまで長々と書いてきましたが、私自身第八世代のスカタンクについてはまだまだ手探り段階です。スカーフ型もこれで正解だという確信はありません。これから新たな型が開発され、様々な相手に対する有利不利をひっくり返す可能性も十分にあります。
そんな発展途上のポケモンですが、使用者が一人でも増えることを切に願っています。