毒統一、再演【ポケモンSVシングルS1】

シーズン1お疲れ様でした。新作になり、ダイマックスが消え去ったことでようやくシングルに戻ってきました。

今作もまずは毒統一で潜り、27日には471位まで到達したものの、何故かランクマッチが5日朝まであったせいで更に潜ることを余儀なくされ無事に溶かしました。

年末を考慮した設定をちゃんと出来る癖に前日までルールを出さなかったゲーフリを私は許しません。最終順位はボタンを連打しすぎて撮り損ねましたが、見るも無残な数値でした。

 

構築経緯

いつも通り毒統一を使用することに。しかし、ランクマッチ開始前日にドクガが封印されるという予想外の事態に。とりあえずドクガがいる事を前提として用意していたスカタンク/ドクロッグ/キラフロル/モロバレル/モルフォン/テツノドクガのドクガを珠ゲンガーにするという応急処置を施して潜ることに。

しかし、あまりにも虫技の通りが悪すぎる環境の前にモルフォンは解雇、代わりに帯ドラミドロが入ることに。元の構築が明らかにドクガのパワーに依存し過ぎていたのでマスボに上がるのがやっとという状態だった。

この環境に対応していくため、まず襷枠を厄災やパラドックスがいる前提で採用したドクロッグからゲンガーに。

また、当時大流行の限りを尽くしていたキョジオーンがあまりにも重かったため、隠密鈍い飛行ドオーという最終兵器を採用し、選出率の芳しくなかった耐久に厚いキラフロルを前寄りの型に変更。

変更後の構築を使用し始めた頃、鉢巻竜テラスドラパの大流行が発生。この構築はもうドラゴンアローを撃たれているだけで全滅不可避という欠陥があったため、妖テラスタル枠を採用することに。最低限後投げを可能にするために1回耐える必要があり、絶対に逃がすわけにもいかないため纏わりつく妖ドヒドイデが最適という結論に。構築にモロバレル/ドヒドイデ/ドオーと高耐久のポケモンが増えてきたことを受け、これまで帯や珠で撃ち分けられるようにしていたドラミドロの持ち物を眼鏡に。

この形で勝てるようにはなってきていたものの、高速枠が1枠しかいないのが極めて弱く、事前考察では重く見ていたキノガッサがあまりの逆風に絶滅危惧種になってきていることを感じた。また、地面を受けられる枠としてモロバレルを出してもその役割を果たす必要性が来る場面が少なく感じていた。そのため、モロバレルを別のポケモンへと変更することに。

そして、本構築の最後の枠は、スカーフで構わないのでドラゴンへの奇襲性能がマストと考えていた。そうなると、先発に出てきた際に相手視点の違和感がなく、なおかつ高いCでテラスタル込みならばドラパルトを奇襲で葬ることのできるスカーフ妖キラフロルに焦点があてられた。

この時点で、3桁到達を果たした並びスカタンク/ゲンガー/キラフロル/ドラミドロ/ドオー/ドヒドイデで落ち着き、その後勝率をどんどんと伸ばしていくことに成功した。

 

個体紹介

スカタンク@突撃チョッキ 誘爆 悪

意地 164-132-60-0-132-20

実数値 199-143-95-x-98-107

イカサマ ダストシュート 噛み砕く 不意打ち

調整意図

HB 意地セグレイブの氷柱針を5連続超高乱数以外耐え

HD 臆病サーフゴーのC+2ゴールドラッシュを最高乱数切り耐え

A   テラスタル時にイカサマ+不意打ちで陽気AS252B4ガブを92.57%で落とせる

   テラスタル不意打ちで無振りドラパを最低乱数切りで撃破

S      無振り86族抜き 

 

推定選出率2位。いつも通りチョッキを着た相棒。しかし、今作は一味違う。

ダストシュートによって手に入れた等倍での自力殴り性能、テラスタルイカサマ/不意打ちの絶対的な相性の良さが合わさり並の高種族値ポケモンを遥かに凌駕する性能を誇る。

相変わらず受けポケには凄まじく弱いものの、火力耐久共に申し分ない数値を持っているため環境のほとんどのポケモンと渡り合うことができた。

その万能さが仇となり過労死することも多かったものの、不意打ちと誘爆で削ってくれるため最後まで仕事たっぷりである。

さすがに最近ネームドトレーナーに使われ過ぎてちょっと不意打ちがバレてきている気がするが、誘爆まで把握している人は本当にいないように思えた。

 

ゲンガー@気合の襷 呪われボディ ノーマル

臆病 0-0-52-204-0-252

実数値 135-x-87-176-95-178

シャドーボール 気合玉 凍える風 アンコール

調整意図

B 陽気ドラパルトのドラゴンアロー確定耐え

S 最速

C 余り

 

推定選出率1位。3年の不遇から目覚めた毒統一の中核。

作品を重ねるごとに色々奪われていくゲンガーだが、今作はヘドロウェーブとキョダイマックスを失った程度で被害は軽いものだった。その上、本当に与えていいのか分からないような強力な技の数々を貰って超強化を果たしている。

そして、今回注目したのがアンコール。元々はこの枠に道連れを採用していたものの、暫くしてバレ始めたので他の毒統一勢からの評価が高かったアンコールへと切り替えた。

その縛り性能は絶大であり、凍える風で積み技を咎めた後にアンコールで縛るという動きはシンプルながら強力だった。また、道連れ警戒で補助技を押してくる相手を縛るという相手側からの回避が困難な選択を迫ることができる。そしてアンコール+呪われボディのコンボは予測可能回避不可能であり、今期悪足搔きを押された回数は数えきれない。

相変わらず当てている時の気合玉は最強で、無数のドドゲザンを葬り去っていった。

 

ドラミドロ@拘り眼鏡 適応力 水

控えめ 52-0-44-212-4-196

実数値 147-x-116-158-144-89

流星群 ヘドロ爆弾 波乗り 竜の波動

調整意図

S 遅いアーマーガア意識

HB テラスタル時陽気鉢巻ドラパルトのドラゴンアローを96.49%の確率で耐える

C HD特化キョジオーンをテラスタル波乗りで確定

D 余り

 

推定選出率3位。毒20勢が集まって生み出した怪物、速いドラミドロ

ラスタル込みで3つのタイプの技を適応力の超火力で発射できるものの、テラスタル後は水にしか乗らないので要注意。多くの毒統一勢が間違えていた。

現在環境にいる全ての鋼が水を半減以下で受けられないため、過去世代の経験で鋼を投げればドラミドロは止められると思っている人ほど苦しむことになる。そもそも現在この範囲をすべて半減以下で受けられるポケモンはこの地方に存在しない。なんと鋼水と鋼草、あとはヌケニンでしか受けることは不可能である。

環境にフェアリーがかなり乏しい環境であるのが幸いし、有利対面で流星群を押すと裏に絶大な負荷をかけることができる。

ここまでSを振ったことによって耐久はかなり下がっているものの、それ以上に上から殴れることの恩恵は大きく感じられた。特に普通のドラミドロが抱えていた遅すぎるが故の癖の強さがかなり改善されて扱いやすいポケモンになっていたように思える。そもそも特殊耐久は元がかなり高いため並の特殊攻撃ならば2耐えも現実的であり、物理も等倍なら1発耐えて切り返す力は十分にあるため困るような状況は多くはなかった。さすがに一度動かした後に再展開をしていく程の耐久はないため、2回目の繰り出しは多くの場合詰めに使っていくこととなる。

なお、シーズン後半になってくるとあらゆるポケモンの頭にハートが生えてくる怪現象が多発していたため少し困っていた。まあ毒統一相手に突然フェアリー単になる事自体は自殺行為なのでどうにかなることが多いのが幸いだった。

 

キラフロル@拘りスカーフ 毒化粧 フェアリー

臆病 4-0-0-252-0-252

実数値 159-x-110-182-101-151

パワージェム マジカルシャイン エナジーボール 大地の力

調整意図

ぶっぱ

 

推定選出率5位。新ポケその1。一見その起点作り性能に目が行きがちだが、実際のところその攻撃性能は毒ポケ内上位クラス。

C130+スカーフの奇襲性能は高く、あと一歩火力が足りない場面は多いものの弱点を突けば大きく削って裏の圏内に押し込むことができた。

先発要員のような顔をして先発に投げ、ドラパサザンに対してシャインを通せるとかなりのイージーウィン製造機となる。…が、認知度があまりにも高くなってしまったので終盤は最速スカーフ以外の全サザンが初手テラスタルを押してきたため、裏においてスイーパーをさせる場面が増えた。

技構成に関してはエナジーボールの枠が選択となる。正直エナジーボールを押す頻度は高くないが、地面テラス相手に対応出来て便利なのは間違いないため今後の環境と要相談となる。

役割が薄くなっても物理相手に投げ捨てるだけで最低限の役割を果たせるのは間違いなく唯一無二であり、ウツロイドにない地面技もあることから素晴らしい調整のポケモンだと思う。スカタンクも物理相手に投げ捨てるだけで仕事をこなすのだが。

 

ドオー@隠密マント 天然 格闘

慎重 252-0-252-0-4-0

実数値 237-95-112-x-133-40

地震 けたぐり のろい 自己再生

調整意図

ぶっぱ

 

推定選出率5位。新ポケその2。

無策の相手にはとことん刺さる要塞ポケモン。しかし、元々採用していた飛行テラスタル型は地割れが当たらないのは偉いもののセグレイブに弱すぎることや、電気勢にテラスタル後勝てないことが厳しくほとんど選出できなくなってしまった。

そのため、必要な耐性を満たしている格闘テラスタル+欲しい機会の多かったけたぐりを採用することにした。ボディプレスではなくけたぐりを採用したのは、刺したい相手には大体100以上の威力が出ることとシンプルにPPが多いため。

格闘の場合は飛行と比べると地面等倍なため、火力アイテム持ちのガブ相手に対面から勝つレベルの理不尽は基本出来なくなった。また、この範囲のお陰で勝てる相手も多いが飛行相手の遂行が極端に遅くなることや風船サーフゴーに何も出来なくなっているのは問題なので本当に技範囲が難しい。

構築内で最もテラスタル依存度が高いため選出が歪みやすいものの、単騎で制圧できる場面もかなりあったため相手を見極めて出していけば非常に強いポケモンだった。なお脳死で出すと大変なことになるので出したがりには要注意。

 

ドヒドイデ@食べ残し 再生力 フェアリー

図太い 252-0-252-0-0-4

実数値 157-x224-73-162-56

纏わりつく どくどく 自己再生 黒い霧

調整意図

ぶっぱ

余り4のSはキョジオーン意識

 

推定選出率6位。ピンクの防壁。

最強の水技である熱湯が没収されて冷や水という産廃微妙な技を採用するしかなくなったため、それならばと纏わりつくを採用することとなった。

竜テラスタル鉢巻アローが2発受からないので後投げしても基本的に引かれることはなく、更に霊を失ったドラパルトならば纏わりつくから逃げられないのでほぼ確実なキャッチを実現できる。

毒を撒いている時はこれまでのドヒドイデとほとんど変わりないものの、今まで雑に熱湯を押していたターンも何を押すか考えなくてはいけず、堅実に立ち回る必要性が高まった。

なお、フェアリー単になると毒タイプのどくどく必中属性がなくなるため普通に外れる。こんな事は今まで経験したことがないため気分が悪すぎる。

 

選出

ゲンガー/スカタンク/ドラミドロが基本選出のような形にはなっているものの、カバ相手にドラミを初手に投げること以外はあまり決まっていない。

鉢巻ドラパの気配を感じたらフェアリー枠のどちらかを選出し、ドラパかサザンがいて地面がいないorアマガドオーの相手にはフロルの先発を検討する。

困ったらとりあえずスカタンクを投げ、崩しの火力が必要ならばドラミを投げる。枠が空いていればゲンガーを入れる。ドオーはつい出したくなるので本当に出していいのかはよく考える。

 

立ち回り

7世代毒統一と比べるとかなり対面に寄った動きにはなるものの、耐性受けによるサイクルは積極的にやっていく。釣り交換も仕掛けていくが、テラスタルによる居座りも考慮しなくてはならないのでかつて以上にリスクの伴う行動であることは留意しておきたい。

また、テラスタルを上から押し付けるような形で採用しているのはキラフロルのみであり、基本的には切り返しや詰めのために使用していく。統一に対して強く出ようとしてくるポケモンに対してテラスタルで切り返して持っていくことができれば、強力な選出誘導も相まって一気に優位を取ることができる。この形での奇襲を効果的に仕掛けていけるならば、今世代での統一パは十分な強さを維持できるだろう。

 

重いポケモン

セグレイブ あまりにも強すぎる。ドラミを初手に合わせてテラスタル択で破壊できれば良いものの、終盤増えていたチョッキ相手では普通にやっていると安定して1.5体持っていかれてしまう。

カイリュー 終盤になって一気にアンコールの嵌め型が増えて対処があまりにも困難になった。

ドオー あまりにも硬い。天然ならドラミドロの流星も波乗りも受からないのでまだいいが、貯水だった日には本当に厳しくなる。実はドヒドイデならばどうにか地震を16回枯らせるというワザップがあるが、これを実行した日にはTOD確定なのでやりたくはない。

ドドゲザン ゲンガーで適当な対面で無造作に気合玉を押せば爆散する不具合があるものの、それを除けばあまりにも強い。しかし、相手視点ではドラミドロのSが見えないので不意打ちを押されないこともある。なおあまりにも速いドドゲザンが多くて頭を抱えていた。

サーフゴー 終盤増えつつあった受け型サーフゴーがあまりにも厳しかった。それ以外の型は正直大した脅威にはならなかった。

ジバコイル 気合玉を当てないとかなり困る。最悪ドラミが正面から殴り合うかドオーで誤魔化す。

グレンアルマ サイコフィールドを突然手動で貼るのは本当に良くない。

キノガッサ バレルを抜いたのでかなり重い。なんで地均しなんて貰ったのか理解できない。しかし、環境があまりにも逆風過ぎてほとんど見なかった。

イッカネズミ キラフロルでも普通にお片付けテラネズミ斬は受からないしゲンガーは噛み付くで怯まされるが、四捨五入したら0匹なので環境に存在しない。

 

反省

こちらの動きにある程度付き合ってくれる相手であればかなり戦えていたものの、高火力で突撃を開始されると容易に崩壊してしまう弱さもあった。これは毒がずっと抱えている問題なのは確かなので、向き合わなくてはいけない時が来てしまったと言わざるを得ない。

正直ここまで凄まじいスピードで環境が回り続けるとは全く思っていなかった。既存の型への対応で手一杯な構築であり、終盤は大丈夫な型であることをお祈りすることしかできなくなっていた。マッチングと気合玉の機嫌次第で勝率の差が大変なことになるので順位がジェットコースターと化してしまった。

可能性を感じられてはいたが、今の環境についていけているとは口が裂けても言えない構築なので大きく組み替えていく必要がある。しかしいくらなんでも上位陣のびっくりポケモンの多様性が凄まじすぎて果たしてどこまで対処しなくてはいけないのかまるで分からない。頭を抱えていても仕方ないのでシーズン2はもう少し肩の力を抜いていこうかと思う。

 

最後に

シーズン2環境では最早使い物にならない代物かもしれませんが、レンタルパーティを置いて本記事を終了としたいと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。次の構築記事がどの世代のどのルールの記事になるか分かりませんが、またいつかお会いしましょう。